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金平茂紀
1977年 TBS入社。
社会部、「ニュースコープ」副編集長、モスクワ支局長、ワシントン支局長、ニュース23編集長を務め、2005年から報道局長、2008年からはアメリカ総局長として、アメリカを中心に取材を続ける。
2004年度「ボーン・上田記念国際記者賞」を受賞。

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#7 被災地取材を続けます。

大震災から3週間が過ぎました。
宮城県・南三陸町に加えて、女川町や石巻市に取材に行ってきました。
壊滅状態のまま、まだ手つかずの状態が目の前にありました。言葉を失いました。
私たちのブログに対して、こころない中傷を浴びせかけてくる輩を相手にしている暇などありません。
僕らは被災地の取材をこれからも続けます。
3月26日放送の『報道特集』のスタジオ部分の内容を採録しておきます。

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金平)
こんばんは。「報道特集」です。
東日本大震災の発生から2週間あまりがすぎました。今もなお25万人近くの方々が避難所生活を続けています。一方、原発事故によって、普段住み慣れた土地から離れざるを得なくなった人たちにも、十分な手当てと情報が行き届くよう願わざるを得ません。

日下部)
被災地を取材してきました。自然の圧倒的な破壊力に言葉を失いました。ただその一方でこうした困難に立ち向かう被災地の方々に、人間の強さだとか優しさといった光を見ました。

金平)
それでは久保田さんからニュースです。

トーク①「被災地医療から見る数々の課題」
金平)
日下部さん、医療関係者を直接取材して、何が一番深刻な問題だといってましたか?
日下部)
とりあえず、震災直後の緊急医療のお医者さん。これはひと段落して、今後より幅広い、様々な種類の専門家のお医者さんが必要だと。特にですね、避難生活が長引きますと非常に精神的なストレス。これがあるので、心のケアの専門家のお医者さん。それと小児科の先生。これは1歳児と小学生と全然対応が違いますから、小児科の専門家が必要だと。あと、薬はこの気仙沼には届いてるんですけど、これを調合する薬剤師さんが足りないという問題も聞きました。あと今非常に深刻なのは、健康な方も急性ストレス障害による脳卒中などで、どんどん亡くなっているんですね。ですから病気の方はもちろん、健康な方も希望者は集団で一時的に避難させる、大規模な避難が必要だと指摘する医師や専門家もいます。

金平)
VTRの中でも集団移送ですか、集団避難という「万人単位」と言っていましたけど。それと「大型病院船構想」が案として提示されていましたですね。あとVTRの中でもお医者さんが言っていましたけれど、東北の方はね、辛抱強くて自ら訴えることをしないので、医学として切り込むことに非常に手ごわさを感じるという言葉がとても印象的でしたね。

日下部)
本当に避難生活は長引きますから。これからどんどん心のケアの専門家の先生も来ますから、ぜひ我慢しないで率直に今の状況を訴えていただきたいと思いますよね。

トーク②「原発の現状+無視され続けた警告」
金平)
これ放射線管理手帳です。佐藤さんが持っていたものと同じものです。放射線管理者全員が持っているんですけど、中を見ると被曝歴が細かく記入されるようになってるんですね。で、私たちが訪ねた佐藤紳一郎さんの見ると承認印で真っ赤になっていて。真っ赤になってるっていうのは何度も何度もチェックを受けていたっていうのがあるんですけど。その佐藤さんが今回3人の作業員の方が重大な被曝事故に巻き込まれましたでしょ。それに対してものすごく怒っていてですね、そのときに放射線管理員が全然立ち会ってなかったんですね、重大被曝事故が起きたときにね。実際ああゆう原発の現場で働いている人々というのは「協力会社」とか「関連会社」とかいろいろな言われ方をしてますけれど、要するに、立場の弱い人たちがあそこで作業にあたってるわけですよ。そういう人たちがこういう事故の犠牲になっているというのは、(佐藤さんが)非常に怒ってるっていうのはとっても理解できるんです。それともうひとつ、佐藤元福島県知事ですが、彼が強調していたことをちょっと補足しますと、こと原発に関しては県とか住民の方々が意思決定のプロセスに全く関与できないようなことになっている。いわば国策みたいなことになってどんと降ってきてですね、「民主国家」のシステムよりもむしろ「独裁国家」みたいなシステムなんじゃないかって非常に強い言葉を語っていたっていうのが印象的でしたね。

日下部)
気になる発言があるんですけどね、原子力安全委員会、行政と電力会社を指導する立場にあるわけですけど、班目委員長がですね、過去の裁判の中でなんですけど、非常用電源が失われたときのケースについてですね、そのような想定はしてない、できない。そういう想定までしていては設計なんかできないというような発言していることが明らかになってるんですけど。

金平)
これはもうね、設計ができない、設計をあきらめるようなケースだってオプションとしてキチンと原子力安全委員会っていうのはとってなきゃいけないはずなんですけど。僕らの市民感覚からいうと、こういう言葉に接すると唖然とせざるを得ないような気がするんですけどね。

トーク③「放射性物質をどうかわす」 ゲスト長崎大学名誉教授 長瀧重信氏
金平)
スタジオには被曝医療がご専門の、長崎大学名誉教授・長瀧重信さんに起こしいただきました。
例えば飲料水では、国ですけど、このように暫定規定値というものを決めていますけれども、これはどうやって決まったんですか?

長瀧)
子供の甲状腺がんを予防するということが目的なんですが、放射性ヨウ素で甲状腺がんが起こるということは、チェルノブイリの事故で初めて分かったんですね。ですからそのときは初めて分かるということはそれはみんな信用してなかったということなんでずいぶん国際的な議論があって。そして確かにそうだ、ということになったのでそこで規制を作ったのでかなり安全側の規制として決めたわけですね。その規制に従って食品の衛生法に入って、今の規制に達するために1年間水を飲んでも大丈夫だというところでこの200ベクレル300ベクレルの値が決まったというふうに考えていいと思います。ですから非常に厳しい安全側をとったということをまずお話した方がいいですね。

久保田アナ)
放射性ヨウ素が体に入った後っていうのはどうなっていくんですか?

長瀧)
これは放射性ヨウ素で言いますと、甲状腺に取り込まれるというのが非常に特徴ですね。そして飲んだ放射性ヨウ素の10%から40%が甲状腺にとどまる。残りは尿となって体外に排出されます。ですから甲状腺に残るっていうのが特徴で、そこに残って放射線の影響を甲状腺に与える。

2400
金平)
甲状腺に蓄積されるのが1割から4割とフリップにありますけど、こういうことでよろしいでしょうか。

長瀧)
そうですね。それはそのときの食物によっても違うということで大体この範囲が日本人の正常といわれてます。

久保田アナ)
水道水に入った放射性ヨウ素を取る方法っていうのはあるんですか?

長瀧)
それは先ほど言いましたように、実際に研究室のレベルでは放射性ヨウ素を除いてきれいな空気を外に出さないといけないので、そういうフィルターを通さないといけないことになっている、方法はあるんですね。先ほどのチャコールもある、水をきれいにするっていうのもある。ただ家庭でどうするかっていうと、これで完全に安全ですっていうのはありませんのでやはり除去することを考えないで、今の水を飲むことを考えるということです。

金平)
例えば一週間あまり、8日間とか冷蔵庫に汲み置いておく。これでも減るんですか?

長瀧)
これはヨウ素131っていうのが半減期が8日。8日たてば半分になるわけですから、置いておくとどんどん減っちゃうわけですね。ですから水をくんで、安全な方法で一週間おけば、8日間おけばそれで半分に減っちゃいます。安全な方法で水をキープするということが非常に大事で、それは例えばボトルの中に入れて空気に触れないようにしてきっちり蓋をする。それで冷蔵庫の中に入れておけば安全だというわけです。

金平)
1週間あまりですね。

久保田アナ)
放射性セシウムはどうなんでしょうか?

長瀧)
セシウムは半減期が30年ですからヨウ素みたいに半分になるのを待つわけにはいかない。だけども放射性ヨウ素と違ってどっかに集まるっていうことはありませんので、それから徐々に出て行く、体の外に。ということで、ヨウ素に比べれば、影響ははるかに少ないと考えていいと思います。

日下部)
とにかく成人が飲んでも安全ということなんで、本当に必要な人に行きわたるようにぜひ買占めは控えていただきたいと思います。


トーク④「被災地から見る復興の希望」
久保田アナ)  志津川小学校の卒業式日程の案内

金平)南三陸町被災直後いったんですけど、南三陸町町長が言ってたことばなんですけどね、うちの町は隣の顔がよく見えるからね、と。ああいう声で、自治が住民の中で自然発生的に立ち上がってきたっていうのは本当に希望が見えて励まされる思いがしますよね、逆にこちらがね。

日下部)
金平さんがいったときよりさらに自治会の機能っていうのがすごくうまくいってる感じがしましたね。

金平)
もっと道路ができて、いろんなシステムが自分たちの力で立ち上がっていくって、しかも「行政の人たちだって大変なんだ」って思いやりの言葉をかけていたでしょ。ああいうのを見ると、本当に僕は。希望というのは「草の根」の方からどんどん出てるってすごいことだと思いますね。

日下部)
私も避難所いろいろ行ったんですけど、とにかく寒いです、どこもね。底冷えがして、とにかくライフラインが復旧すること。あと一日も早く春がくることを願うことですよね。

金平)
ちょうど学校でいうと、進級とか卒業とか旅立ちの時期と重なったでしょ。卒業式の準備をしてるっていう志津川小学校の子供たちが準備してるっていうのがありましたけど、来週の月曜日に志津川小学校で卒業式が行われるということで私もまた取材に伺いたいと思います。
それでは「報道特集」また来週。




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  • Nurさん
  • 2012/09/11 04:24
Thanks for conrtibtuing. It's helped me understand the issues.