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金平茂紀
1977年 TBS入社。
社会部、「ニュースコープ」副編集長、モスクワ支局長、ワシントン支局長、ニュース23編集長を務め、2005年から報道局長、2008年からはアメリカ総局長として、アメリカを中心に取材を続ける。
2004年度「ボーン・上田記念国際記者賞」を受賞。

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#29 飛んでイスタンブール

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9月1日、リビアのトリポリ、旧緑の広場にて(筆者撮影)
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トリポリ市内の生中継現場にて。今回の取材スタッフ一同
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トリポリのホテル前にいた小さな子猫(筆者撮影)

こんにちは!
今はトルコのイスタンブールにいます。リビア→(陸路12時間)→チュニジアのチュニス→(空路2.5時間)→イスタンブール→(空路11.5時間)→成田 という経路で、日本に帰りますが、チュニスで預けた荷物5個のうち一個が届きませんでした。チュニスの空港カウンターのアホンダラ兄ちゃんが、チェックインの時から対応がヒドくて、昔のソ連時代のアエロフロート職員みたいで、ヤル気ほとんどゼロ、というふて腐れた態度でした。太田カメラマンが空港の遺失物事務所に問い合わせに行くと、未着の一個はまだチュニスにあったことがわかりました。その事務所に、何と、アフガニスタン取材を終えて別便でイスタンブールに着いたばかりの『サンデーモーニング』の水口記者が、同じく荷物が未着でクレームをつけていたというのですから、この世界は狭いもんです。
イスタンブールに来たのは本当に久しぶりで、当時宿泊したボスポラス海峡に面したホテルのロビーで、小室直樹という学者さん(その後亡くなられた)に偶然にお会いして、何やら話をした記憶が甦ってきました。ソ連が崩壊してからまだあまり時間がたっていない頃のことです。

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ボスポラス海峡の海の幸

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イスタンブールのホテルの窓から。屋根でカモメが翼を休めていた。

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よくみると、猫も日向ぼっこをしていた。

今回のリビア取材は実に実り多いものでした。と同時に、社会が変革に向かう時のメディアの役割ということについて多くの示唆をもらったように思います。そのうち、いろいろな場所で、そのことをご報告しましょう。
竹内香苗さんが新しく加わった9月3日放送のスタジオ部分を採録しておきます。

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報道特集 2011年9月3日 放送

◆オープニング
日下部 こんばんは。報道特集です。番組ですが今週から若干模様替えを行いました。そして新たに我々の仲間に加わった、竹内香苗アナウンサーです。
竹 内 今週からどうぞよろしくお願いします。
日下部 そして、金平キャスターは北アフリカ、リビアのトリポリにいます。
金 平 (中継)こんばんは、私はリビアの首都トリポリにいます。こちらは朝の10時ですが6日前にエジプト国境からリビアに入って陸路で途中の町がどうなっているのか、あるいは42年間に及ぶ独裁が終わった首都トリポリの現状はどうなのかを取材しました。走行距離はおよそ2000キロにも及びました。後ほどの特集でお伝えします。一旦スタジオにお返しします。

◆特集1スタジオふり
竹 内 特集は昨日船出した野田新政権についてです。
日下部 自らを“どじょう”に例え、泥臭いけれども、着実に政策を実行して行きたいと、意気込みを示した野田総理。実は代表選でのあの演説や、水面下での票集めについても影の立役者がいました。その人物が野田総理誕生を巡りはじめてテレビカメラの前で語りました。


◆特集1スタジオ受け
 竹 内 政界を引退して10年以上経つ細川元総理が実は動いていたということですが、どういう経緯で二人を引き合わせることになったのでしょう?
 日下部 日本新党の元メンバーというのは非常に今も結びつきが強くて、毎年同窓会みたいなのをやっているそうです。ただ細川さんと野田さんの出会いは日本新党結党以前に遡るものです。細川さんによりますと、細川さんが松下政経塾に講師として出入りしていた時に、あの無口だけど妙に腰の据わった男は誰だと言って、当時から野田さんに目をかけていたとおっしゃっていました。
 竹 内 今回は増税というのがキーワードになっていますね。
 日下部 細川政権は非常に高い支持率を誇っていたんですけれども、先ほどあった国民福祉税によって倒れていくわけです。ですから細川さんが弟分と呼ぶ野田さんが、また増税を打ち出しているのは非常に因縁めいたものを感じるんですけれども、ただ当時と今では増税を巡る状況と、国民の理解も違う。ただ増税と言うのはやはり、政権の鬼門であることも間違いないということで、細川さんの経験を活かした助言と言うのは、野田さんにとって非常に貴重だと思います。
 竹 内 ブレてはいけないと言っていましたね。
 日下部 あとこれは反省を込めて我々は言うんですけれども、メディアというのは何かと政治に、パフォーマンスとかサプライズを求めてきたきらいがあるわけです。緊急な課題が山積みな今だからこそ、この泥臭い野田政権の仕事ぶりを我々もしっかりと見守って行きたいと思います。

◆特集2スタジオふり
 日下部 続いてはこちらです。
 竹 内 42年にも及ぶ独裁体制が崩壊したリビアについてです。
 日下部 首都トリポリには金平さんがいます。
 金 平 (中継)ここ首都トリポリが反政府軍の攻撃で陥落してからまだ10日あまりしか経っておりません。私が今おりますのはトリポリの中心部にセットされた中継ポイントですけれども、ここには世界各国からメディアが競うようにして生中継でリビアの現状を刻々と伝えています。エジプト国境から陸路でトリポリを目指すという強行軍にチャレンジしてみて、見えてきたものがあります。それは「民衆のエネルギー」という実体的なチカラです。


◆特集2スタジオ⇔トリポリ中継
 竹 内 金平さんエジプト国境からリビアを横断してきて何が見えてきましたか?
 金 平 一番東側のベンガジというのは反カダフィ派が非常に強くて国民評議会の本部が置かれていますけど、そこは西側の街とは大分違いました。トリポリに入ってみると、なんと言うかあっけないほど反政府側によって治安がコントロールされていて、本当にVTRにあったようにお祭り気分に浸っているというのが実情です。あちこちに、この旗ですね、王制時代の旗が掲げられているのが共通しているところです。一方で市民生活のほうはガソリン不足とか、水不足で悩んでいるということが良く分かりました。
 日下部 予測するのは大変難しいと思いますけれども、リビアの今後についてどう思いますか?
 金 平 リビアの今回の政変というのはチュニジアとかエジプトと明らかに違うところがあります。それはNATO軍によるよって5千回以上に及ぶ空爆が行われたと、ある意味では外から無理矢理政権を転覆されたという側面があることは否めません。しかしながら、リビア国民の大多数というのは、お祭り気分に浸っていて、リビアの旧体制が壊れて喜んでいるというのがまぎれもない現実です。ただ本当の本番というのはこれからで、どういう国を作っていくのかという課題があります。国民評議会というのは暫定的な寄せ集めの集団ですから、地域間の対立とか、あるいは部族間の対立を含んだままで非常に統一性に欠けていると言われています。これから18ヶ月間の間に憲法を制定して、選挙をやるといっていますが、本当の混乱というのはこれからやってくると思います。
しかし、この現地で実際に取材をしてみてつくづく感じたことは、VTRにあったように若い人と女の人たちがものすごく元気で、この国の将来に対して、とても、とても大きな希望を持っているというふうに感じました。そこが今の日本と一番違う点だと思いました。ここから観ていると日本の政局というのは、コップの中の嵐だと思われました。以上、トリポリから生中継でお伝えしました。



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  • なーんじゃさん
  • 2011/09/07 19:29
金平茂紀様 お久しぶりです。
リビアからのレポート、圧巻でした。スタジオで見る金平さんも、特派員時代の金平さんに戻ったみたいで、生き生きしていましたね。日焼けのせいかな?
3.11以来、世の中めまぐるしく変わりすぎて、ゆっくりと物事を考える時間が減りました。でも次から次へと新しい問題が山積してきて・・・。報特へのご意見もめっきり減ってしまいました。
 そんな折、激動のリビアのニャンコに、日本人である私は、ほんの少し癒されました。
 別に実のあることを述べる訳じゃないけれど、これだけでも猫好きの私は声を上げたくなります。・・・うんにゃ。
そういえば、私もかなり以前に、イスタンブール滞在の経験がありますが、猫の多い街という記憶があります。どうでしたか?