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金平茂紀
1977年 TBS入社。
社会部、「ニュースコープ」副編集長、モスクワ支局長、ワシントン支局長、ニュース23編集長を務め、2005年から報道局長、2008年からはアメリカ総局長として、アメリカを中心に取材を続ける。
2004年度「ボーン・上田記念国際記者賞」を受賞。

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#44 孤独死が示す日本の現実

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暖かかったり寒かったり。冬着で迷うような天気です。さすがに、今日は厚すぎたです。さて、12月10日の「報道特集」の後半の特集「若年化する孤独死の現実」には視聴者の皆さんからたくさんの声をいただきました。今年から「報道特集」のチームに加わった瀬戸ディレクターの、いわば番組デビューにあたる取材作品でした。丹念な取材の成果です。葬儀社の人2人だけで行う葬儀=「直葬」とか、「ガラス、こわれもの」というシールの貼られた「宅配便」でお寺に郵送される無縁仏のお骨など、これまであまりテレビでは紹介されたことのない映像に衝撃を受けられた方々も多いと思います。いろいろなことを考えさせられました。
あのあと緊張した心をほぐすために入った酒場のカウンターで、「孤独死」とは厳密にいえば違うのでしょうが、たった一人きりで亡くなり長期間発見されなかったケースを思い出しました。僕もファンのひとりだったモデルの山口小夜子さん。店にあった柴岡秀和の写真集『幻視』に3枚の山口小夜子のポートレートが収録されていました。ものすごく個性的なモデルさんでしたね。もうひとりは、こちらは知人でもあったノンフィクション・ライターの朝倉喬司さん。今年、自宅で亡くなっていました。今年の3月13日、親しい人々で偲ぶ会を催したそうです。そういう意味では「孤独死」ではありませんね。僕はその日は、大震災の現場に初めて入っていました。冥福を祈るのみです。なんだかしんみりしました、あの放送の日は。さて、スタジオ部分を採録しておきます。

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12月10日「報道特集」スタジオ部分

【冒頭挨拶】
金平:もしこの時間に1日遅れの昨日のニュースばかりを放送したら皆さん怒ると思います。九州電力玄海原発の冷却水漏れ事故は何故1日遅れの公表になったのでしょうか。全く呆れてしまいます。それでは今日のニュースです。

【特集1 リード】
日下部:最近投資話をめぐり、金を騙し取られるという被害が急増しています。八百長レースの情報を教えると出資を持ちかける競馬予想。8倍の値段で買い取るという社債購入話。全く異なると思われた2つのケースですが、取材を進めるとある接点が浮かび上がってきました。

【特集1 受け】
竹内:MBS毎日放送の森岡記者です。相談件数・被害額ともに急増しているんですよね?
森岡:そうです。国民生活センターに寄せられた競馬予想や社債など投資に関する相談件数は昨年度2万7千件。こうした人たちが支払った金額は800億円に上ります。以前問題になったオレオレ詐欺の場合、被害にあった人ほとんどが高齢者だったんですが、投資を謳うことで、老後の資金をためるために自己資金を増やしたいと考えている若い人たちが被害に合うケースが増えています。
竹内:ずいぶん凄い被害額ですが、だいたいいくらくらい・・・
森岡:800億円。
日下部:いろいろな企業名が出ていましたが、どこかで聞いたような「この企業ならなんとかなるかな」という感じにもなりますね
森岡:今回取材したグループも、実在する会社の名前を騙っていました。投資を呼びかけられた人たちがインターネットで検索すると、実在する会社のHPが出てきて実績のあるまっとうな会社だと信じてしまうんです。投資話自体が嘘だと疑われないようにこうした実在した会社の名前を使っていると考えられます。
金平:一方で、少し言いにくいんですが、被害者の側にも心の隙間があったのではないかと。八百長競馬とか絶対に儲かる投資話などにすぐお金を出す・・・冷静に考えればあるはずがないのにということも少し感じたのですが・・・
森岡:会社を設立してHPやパンフレットを作ったり、複数の人が実際に電話をして口裏を合わせて信用させる。手口が巧妙になっていると思います。そういうところを見ると、誰が騙されてもおかしくないのではないかと言えるかもしれないと思います。うまい儲け話などありませんので、くれぐれも皆さん注意して貰いたいと思います。

【特集2 リード】
金平:続いての特集は“孤独死”という重いテーマです。これまで高齢者が陥りやすいとされてきた孤独死。しかし最近では、若年化の波が押し寄せてきています。その背景には何があるのでしょうか。都会の片隅でひっそりと亡くなっていく人々の実態を追いました。

【特集2 受け】
日下部:VTRの中で亡くなられた方の遺骨が宅配便で送られてきたと。ある意味今の時代を象徴するような映像ですが、こういった便利さが逆に、家族や地域との繋がりを断ち切っているような面がある気がしてしょうがない。例えばどんなに人付き合いが下手でも本当に食べ物が食べられない、薬が手に入らないとなれば、誰かに昔なら頼ったところを今はネットとか宅配サービスとかを通じてなんとか人に頼らないでも手に入る。非常にSOSを発する機会はどんどん遅くなってしまっている気がしますね。
竹内:繋がりということで言いますと、亡くなった方の壁には「焦るな」「負けるな」「怒るな」といった標語のような言葉が貼っていましたが、それを見るとなんとか生きよう、繋がろうという思いがあったんじゃないかという思いが見てとれるのですが・・・。取っ掛かり、キッカケがあればこういう形で亡くなることもなかったのかなと思いますね。
金平:VTRで最後に住職さんが言っていた言葉・・・社会とも家族とも地域とも故郷とも繋がっていないことが孤独死を生んで、こういう現状は悲しい、と言っていましたが、そういう意見にとても共感しますね。孤独死というのは年間3万人といわれていますが、日本は自殺者の数も年間3万人で同じくらいいる。こういう状況が放置されているというのがとてもオカシイというか悲しいというか・・・なんとかしなきゃいけない、と。今年は大震災で命の大切さなどを思い知ったはずなので、なんとかならないのかなと思いましたですね。
竹内:以上、今日の特集でした。

【エンディング】
竹内:今夜は皆既月食ですね
日下部:今映っているのが現在のお月様
竹内:満月です。綺麗!
日下部:調べたのですが、月食の始めから終りまで全ての過程を見られるのは2000年以来で次の機会は2018年ですから、今夜は必ず見たほうがいいですね
岡村:ちょっと寒そうですけどね
金平:寒いけど、実際の目で見たほうがいい・・・曇ってたら別として。お酒で(体を)暖めながら(笑)
日下部:お天気のほうは、太平洋側はだいたい見られるようですが、日本海側は曇りなので
竹内:雨だったり・・・
日下部:良ければネットでも中継するところがあるようですから
金平:「報道特集」ではまた来週



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