プロフィール

プロフィール画像
金平茂紀
1977年 TBS入社。
社会部、「ニュースコープ」副編集長、モスクワ支局長、ワシントン支局長、ニュース23編集長を務め、2005年から報道局長、2008年からはアメリカ総局長として、アメリカを中心に取材を続ける。
2004年度「ボーン・上田記念国際記者賞」を受賞。

カレンダー

<<   2020年7月   >>
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  

最近の記事

カテゴリ

月別アーカイブ

<<   2020年   >>

このブログで使用したタグ

ブックマーク


#206 あれから4年の福島第一原発事故にこだわる

6OyVbMHEy2.jpg
Acs1X6ID0s.jpg
TwXEHXMkGG.jpg
6edXbtbiFh.jpg
0fjoTuaFtB.jpg
cDQww1lHmb.jpg
東日本大震災とあの福島第一原発の過酷事故から、まもなくで4年になります。毎年この時期になると、マスメディアは思い出したように「震災モノ」「原発関連モノ」を放送したり記事にしたりするわけですが、当たり前のことながら、地元の状況は切れ目なく、何周年とかいう測りとは無関係にずうっと続いている。そのことを僕らも忘れないようにしたいと取材をしていて、自戒を込めてつくづく思いました。3月7日のスタジオ部分を再録しておきます。
=================================
2015年3月7日OA スタジオ部分

<あいさつ>
金平;こんばんは。「報道特集」です。
東日本大震災と、あの福島第一原発事故からまもなくで4年。
今日の特集は、「原発事故は終わっていない」という
福島の現実を皆さんとともに考えたいと思います。
続いてはこちらのニュースです。

<特集1 リード>
金平;特集です。
きょうの特集は震災4年を迎える福島の現実を
さまざまな観点からお伝えしたいと思います。
まずは、私がかつて取材で訪ねた福島の今のありのままの姿です。

<特集1 受け>
金平;最も印象に残ったこの映像のことを補っておきますが
毎日の除染作業で汚染土が幾何級数的に増え続けていて
富岡町の海岸に行ったときの光景が忘れられません。
汚染土がこれ以上増えるともう実質的にあの地域が
中間貯蔵施設にすでになってしまっているという実感を持ちました。
さらに海、外洋への汚染水漏れを東京電力は1年近く隠していたことが
最近発覚しましたが、福島県の漁民のことを何だと思っているのか、
人気のまばらになった小名浜漁港を取材して静かな怒りを覚えました。

<特集2 リード>
日下部;震災発生直後、アメリカ軍の兵士たちが被災地に入り、
住民の救援や復興支援にあたりました。
「トモダチ作戦」と呼ばれた支援活動ですが
この作戦に参加した兵士たちの一部が、
東京電力などの企業を相手どり、裁判を起こしました。
彼らが何を訴えているのか、取材しました。

<特集2 受け>
日下部;「トモダチ作戦」を巡る裁判のついては今後、原発事故が発生したときに
  空母がどの位置にいたかが非常に重要になってくると思うんですけど、
第一号機が爆発を起こした3月12日
そして、3号機がベントを行った13日については
アメリカ軍は細かいデータを出していない。
海軍の広報は作戦中、原発から100海里つまり185キロ以上離れていた
としているんですけど、兵士の中にはもっと近くにいたという証言もあるんですね。
もし、発表通り離れて居たとすると濃度はそれほど高くなかったと考えられる。
気象条件で雨や風などがあれば局地的に線量があがることもある。
我々は忘れがちですが、海の方にも大量の放射性物質が降りそそいだという事は確かです。

<特集3 リード>
小林;事故から4年がたとうとしている福島第一原発では
今も汚染水は増え続けるばかりです。
こうしたなか、原子炉建屋には最新のロボットが次々と投入され
廃炉のかぎを握る人材の育成も始まりました。

<特集3 受け>
小林;取材にあたった斉藤記者です。学生のみなさん、廃炉についての考え方はさまざまな様ですが、まっすぐなまなざしには、ハッとするものがありました。実際、話をきいてみていかがでしたか?
斉藤;まず感じたことは、若い世代の廃炉に対する考え方が二つに分かれている。最先端の技術開発に関われると前向きに捉える人もいる一方で、廃炉は壊す作業だというネガティブな考え方の人もいます。これは今の時代だからと思うんですけど、自分が廃炉の仕事を選んだら親や周りが反対するんじゃないかと言う声もありました。もう一つは「使命感」と言う言葉が出ていました。これが非常に印象に残った。原発と言うのはずっと上の世代の人たちが作ったもので、その廃炉について若い世代の人たちが「使命感」を持つというのは、大事なことではあるんですけど、一方で彼らにツケを回しているような気がしました。
金平;その「使命感」と関係してくると思うんですけど、外側から何か大きな力が働いて廃炉に携わらずを得ないということはありませんか?
斎藤;福島高専の人たちの話を聞いていて、本当に正直な声だと思う。佐藤教授が言っていましたが、「廃炉は決して押し付けるべきものじゃない」他の仕事に行く人も出てくる。例えば2020年に東京でオリンピックとパラリンピックがあるわけですけど、人は楽しい仕事に流れていきますよね。そういう時、最終的に廃炉をやるのが地元福島の人たちだけと言う状況にはなってほしくないなと思いました。

<エンディング> 福島の現実
小林;福島第一原発の廃炉までおよそ40年と言う話がありましたが、いずれはこの震災を直接知らない世代も廃炉の作業に関与する日が来るという事ですね。
日下部;廃炉と言うと何かどんどんなくなっていくようなイメージがあるけど、福島第一原発はどんどん汚染水が増えているのは皮肉ですね。
金平;「再生への誓い」とか「事故に負けない」とか、前向きの言葉を発したい気持ちはわかるんですが、それよりも目の前にある、ありのままの現実を正面から見据えること、の大切さを今くらい感じることはないですね。現実は誰かが言っているような「アンダーコントロール」とは程遠いわけですから。
「報道特集」ではまた、来週。



この記事へのコメント
印は入力必須項目です。
名前
コメント
画像認証 :

表示されている数字を半角で入力してください。
 
  • 手代木さん
  • 2015/03/16 09:32
福島のレポートありがとうございます。これからも、事実をたんたんと伝えてください。