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金平茂紀
1977年 TBS入社。
社会部、「ニュースコープ」副編集長、モスクワ支局長、ワシントン支局長、ニュース23編集長を務め、2005年から報道局長、2008年からはアメリカ総局長として、アメリカを中心に取材を続ける。
2004年度「ボーン・上田記念国際記者賞」を受賞。

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#234 パリで同時多発テロ事件発生

ずいぶんアップデートが滞ったまま、一ヵ月半が過ぎてしまい、もう年末ギリギリになってしまいました。今年最後のお仕事で「年末大放出6連発!その1」まずは11月14日放送分。
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<挨拶>
金平;こんばんは。「報道特集」です。
大変な事件が起きてしまいました。パリで同時多発テロ事件が発生し、フランス全土に非常事態宣言が出されています。早速現地で取材中の櫻井記者に聞きます。櫻井さん!
櫻井記者;同時多発テロから一夜が明けました。こちらから見えませんが、この奥に80人以上が犠牲となった劇場があります。ここはレストランやカフェなどが多く並んでいるエリアなんですけども、発生当時多くの怪我人が近くのカフェに運び込まれ、当時その場所は野戦病院のようだったといいます。今回無差別に市民がテロの対象となりました。先ほど襲撃を受け十数人が犠牲となった劇場近くのレストランやバーを取材しましたが、バーの窓には銃弾の跡が、そして店の前には血痕が残っていました。こちらでは、犯人が車から銃を撃ちながら走っていったという目撃情報もあります。今年1月に起きたシャルリエブド襲撃事件の現場も、この劇場のすぐ近くですが、その際は、ムハンマドを風刺した新聞社という犯人たちの狙いは明確でした。フランスがここまで大規模な無差別テロの対象となったのは初めてで、フランスでは大きな衝撃に包まれています。以上、中継でした。

<特集ふり>
金平;続いての特集はパリの同時多発テロです。
小林;レストランやコンサートホールで銃撃や爆発が相次ぎ、これまでに120人以上の犠牲者が出ています。緊急特集です。

<特集1 リード>
金平;ヨーロッパで戦後最悪クラスのテロ事件が起きました。今日は予定を変更して緊急特集をお伝えします。日本時間の今朝5時過ぎ、パリ市内で同時多発テロが起き、これまでに120人以上が死亡、オランド大統領はフランス全土に非常事態宣言を出す事態となっています。一体何が起きているんでしょうか、櫻井記者に伝えてもらいます。

<特集1 受け>
小林;スタジオには、フランスのイスラム・コミュニティーに詳しい一橋大学教授、鵜飼哲さんです。よろしくお願いします。鵜飼さんは、今回の現場のすぐ近くにお住まいの経験があって、襲われたレストランにも行かれたことがあったんですね。
鵜飼;そうですね。私は、去年1年研究休暇でまさにこの地区で暮らしていて、今回襲撃されたル・カンボチというレストランには1ヶ月前に立ち寄ったばかりです。
日下部;まだ犯行声明も出ていませんし、犯人像というのが特定されていないんですけども、まあ状況からイスラム過激派の可能性が高いんですけども、今年1月にもですね、シャルリエブドが襲撃されて、そして、今回の襲撃テロ事件。この違いというのはなにかありますか?
鵜飼;11月の事件は、シャルリエブドが預言者の風刺画を掲載したというはっきりとした理由が実行したグループの方にあったわけですね。それに対して今回は、フランスという国自体を標的とした攻撃であって、2つ特徴があると思います。1つは、フランスでは初めて、銃撃や爆弾などの事件というのはあったわけですけども、今回初めて自爆攻撃というのが行われたわけですね。もう1つは、共和国大統領がいる施設、競技場が狙われたと。これは2つ象徴的又は政治的な意味で非常に重要だと思います。
金平;フランス全体が狙われたと。鵜飼さんは長年フランス・ウォッチャーというか、ずっとフランス社会の変容をご覧になってきたんで、今までの話を受けた上で、私達日本人がこの事件、他人事なのか対岸の火事なのか、日本人はこの事件から何を考えるべきだと思いますか?
鵜飼;そうですね。1つは、フランスは62年にアルジェリアが独立して以来ですね、そうした背景のもった移民の人たちと含めて、どう統合的な社会を作っていくかという試みをしてきたわけですけども、それはやはり大きな壁にぶつかっていると。このことはやはり世界的なことで重要であり、日本でもやはり植民地の関係でもありますし、とうてい他人事ではないと思います。もう1つは、イラク戦争ですね。2003年のイラク戦争は、私ははっきり間違った戦争だと思いますし、その結果がいまこういう形であらわれていると思います。9.11があってイラク戦争がある。これは間違った反論の仕方をしたわけですね。やはりこういった事件があると、間違った反論をし、それが間違った連鎖をうむということがあるわけですけども、いまこの回路の中に日本が入っていこうとしているんじゃないだろうかという危惧があります。ですから、日本としては、1歩引いて、今この地域で何が起きているのかということを、エモーションにとらわれず、冷静に考える時期なのだろうと思います。
金平;今、頭を冷やして背景にあることをきちんと受けとめないといけないということですね。そうすると、安保法制を含めた日本の安全保障対策やテロ対策に影響はあると思いますか。
鵜飼;影響は非常にあると思います。
日下部;一方で、シリア難民などヨーロッパが抱えている問題に影響はあると思いますか。
鵜飼;今回、フランスはシリアの移民をこれ以上に受け入れると表明したと同時に、シリアへの空爆に参加したんですね。私はこのタイミングが直近では非常に大きかったと思いますので、この流れが一体なんなのかということを冷静に判断する必要があるかと思います。
小林;ありがとうございました。

<特集2 リード>
日下部;続いての特集は、今週ついに初飛行を果たした国産初のジェット旅客機MRJ、三菱リージョナルジェットその知られざる開発の舞台裏です。日の丸ジェットは新しい基幹産業となりうるのでしょうかJNNの独占密着取材です。

<特集2 受け>
小林;MRJの開発を取材してきましたCBCテレビの冨田記者です。映像での国交省らの担当者の表情を見ていますと、見ているこっちもぐっとくるものがありましたけどね。冨田さんは、3年半取材してきたわけですから、やはり特別な思いあったんじゃないですか。
冨田;はい、実際にMRJが飛び立った瞬間というのは、私にとっても非常に感慨深いものがありました。取材を始めた当初はですね。部品も無い状態でしたし、取材の間には開発の遅れもありましたので、ようやく飛んだというのが正直な実感です。
日下部;初飛行が終わって、私達は次にいよいよ何時この飛行機に乗れるかって、いうことだと思うんですけども、何時なんですかね。
冨田;予定では、再来年の2017年に、全日空に1号機が納入される予定です。全日空は納入後、国内路線に運行する計画をしていますので、そこで私達が乗れるチャンスがあるかと思います。しかし、そこにいたるまでに、VTRにも出てきました、機体の安全性を証明します型式証明というものをとらなければなりません。実は、これが最も難しいものでして、今後MRJは日本とアメリカで250時間にものぼる飛行試験を重ねていきます。来週中にもですね、MRJは本格的な飛行試験を始める予定で、これをいかに早く効率的に進めるかということがポイントになってくるかと思います。
金平;VTRを見ていて、技術屋さんの誇りっていうか、ロマンみたいなものを感じたんですよね。冨田さんから見て、基幹産業として今後どれ位期待できるとお考えですか。
冨田;実際に取材の中で10社以上の中小企業に取材しまして、やはり現場に行ってみますと、現場で働く皆さんというのは自分たちが作った部品が空を飛ぶということに誇りを持っているように感じました。その誇りをですね、実際ビジネスとして成功させるためには、MRJを世界で受けいれられる飛行機にしなくてはいけない。かつてYS11は、販売体制であったり、整備体制でうまくいかなかったというものがあります。やはり基幹産業にするには整理や販売もこれをもっと強化していく必要があると思います。
小林;特集でした。

<エンディング>
小林;今の現場、見てみましたけど、この時間、多くの市民が歩いていましたけど、今回の襲撃の現場どういったところなんですか?
日下部;シャルリエブド襲撃事件の時、現場の近くにいたんですけど、あと先ほど鵜飼先生にお伺いしたんですけども、つまりパリ中心部のちょっと外れたところですね。確かに商店とかですね。レストランが多い場所で非常に移民の方も多く住んでいる場所です。
金平;さっき櫻井記者が言っていたように、新聞が「これは戦争だ」って、こういうひどい事件があった後だからしかたないと思うんですけど、私は、9.11ね、同時多発テロのアメリカにいて取材したものですからね、その時も「やっちまえ」みたいな感じで、イラク戦争が始まって、あの時はフランスはイラク戦争に反対したんですよね。その時のこと思い出しながら、冷静になって頭を冷やして何があったのかということをとらえるべきだと思います。今日は特集の予定を変更してお伝えしました。「



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