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日下部正樹
1985年 TBS入社。
政治部、香港支局長、北京支局長、外信部デスクなどを務め、2010年9月までは、ソウル支局長。

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私の名前は

時々テレビを見ていて気になることがあります。
中国人の名前が漢字ではなくカタカナで表記されているのです。
「漢字という共通の文字があるのにもったいないな。」
などと思ってしまいます。
こうした傾向が強まっているのは、
中国が国際的に存在感を増していることも理由のひとつでしょう。
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世界的な女優チャン・ツィイー(章子怡)
映画監督のチャン・イーモウ(張芸謀)
NBAで活躍するヤオ・ミン(姚明)などなど・・・
どれも北京語の発音を
アルファベット表記したものから来ています。
現地の発音に近く、海外での会話に有効です。

日本的に音読みして
「ショウ・シイ(章子怡)は最高だ!」と叫んでもみても
中国人はもとより欧米人にも誰のことかわかりません。
「チャン・ツィイーは最高だ!」と言えば
「全く同感だ」とか「昔の方が良かった」など
会話が弾むことでしょう。
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マオツートンやフージンタオと言っても
日本では誰のことか首をひねる人が多いと思いますが、
海外では「毛沢東」「胡錦濤」と認識されているのです。

国際的な場で中国が話題になる事が
今後さらに増えるでしょうから、
世の趨勢としては現地読みに近い
アルファベット読みに軍配があがるのでしょう。
だからといって漢字を廃して、
カタカナだけの表記はいかがでしょう。
だいたいチャン・ツィイーと発音すれば
中国で必ず通じるかと言えばそうではありません。
北京語のいわゆる四声を無視して
いくらチャン・ツィイーを連呼しても
不可解な顔をされるだけかもしれません。
そんな時は紙切れに「章子怡」と書いたほうが確実です。
せっかく漢字という相互理解のツールを持っているのですから、
漢字かカタカナか、
どちらだけというのはいかにももったいない気がします。
(なまじ漢字を使っているために理解どころか
 誤解の原因になることも時にあるとしてもです。)
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名前の話のついでにもうひとつ。
中国人には英語風の名前を使う人が結構いますよね。
例えばマイケル・ウォンとかシェリー・スウとか。
(いずれも私の友人ですが・・・)
これが日本人にはいかにも奇異に映るのですが、
国際化だとかなんとか言って、
英語名を使う若者が中国ではどんどん増えています。

表記された名前とその読み方について
日本と中国では認識が随分違うのですよね。

例えば日本人である私の場合、
たまに「ヒカベ」と呼ばれたりしますが、
即座に「クサカベです!」と訂正を入れます。
さらに崎が「サキ」なのか「ザキ」なのか、
島が「シマ」なのか「ジマ」なのか、
日本では自分の呼ばれ方に神経質なほどこだわります。
これに対し中国の人は自分の呼ばれ方に
それほど気を使っていないような気もします。
それは国土の広さから文化や言語までが大きく異なり、
同じ中国人、さらに同じ漢族だろうとところ変われば、
ある意味「異邦人」だからなのかなと思ったりします。
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例えば私が上海生まれの「日下部」だったとします。
幼なじみたちは私を上海語で
「日下部=ザッオーブゥ」と呼びます。
やがて私は一攫千金を夢見た両親とともに香港に移住、
私は新しい友人や教師から広東語で
「日下部=ヤットハーボウ」と声をかけられます。
さらに時が過ぎ独り立ちした私は、
中国の首都、北京で職を得ます。
職場で私は「日下部=リィシャーブゥ」として知られています。
「ザッオーブゥ」「ヤットハーボウ」「リィシャーブゥ」
どれも漢字で書けば日下部ですが、
読み方は外国語ほど違います。
日本では北海道だろうが沖縄だろうが
日下部はクサカベですが中国は違うのです。
どの名前が私の本当の名前なのでしょうか?
多分、公的には一番最後に呼ばれた
「リィシャーブゥ」なのでしょうね。
*下の写真は列車で中国を移動中のリィシャーブゥ*
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中国人は自分が全く違う呼ばれ方をすることに
さほど違和感を感じていないのでしょうね。
だから自分に英語名を使うことにも
ためらいがないのではないかと私は考えています。

最後に日本ではよく名は体を表すと言いますね。
ちなみに私の香港駐在中の香港人スタッフですが、
一人は痩せぎすの優男でその名を「バイキング」
もう一人は
電話好きな典型的な香港の中年女性「ハイジ」でした。
ううむ・・・



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