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日下部正樹
1985年 TBS入社。
政治部、香港支局長、北京支局長、外信部デスクなどを務め、2010年9月までは、ソウル支局長。

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Fab Four

今年はビートルズが
レコードデビューしてから50年。
記念出版物も数々出ていますね。
fFKrAVpWeX.jpg
ビートルズと言えば
先のロンドン五輪でも開会式で
ポール・マッカートニーが
「ヘイ・ジュード」を歌い
会場全体が大合唱にうねりに
包まれたことは感動的だったし、
(なんだか閉会式のようだった
と言う声も聞きますが・・・)
閉会式でもジョン・レノンの
「イマジン」が流れ、
彼が残したメッセージを
改めて噛みしめたものです。

そんな事もあり
最近ビートルズのレコードを
ターンテーブルにのせる回数も増えました。
JFG1I9iY55.jpg
本格的なコレクターに比べれば
私などほんの初心者にすぎませんが、
それなりにレコード収集を楽しんでいます。
レコード収集の基本は
オリジナル盤を売り出された時に近い状態で
手に入れることにあります。

オリジナル盤とは
書籍で言うところの初版みたいなものですが、
書籍ほど明確な印刷や刻印が無いため
オリジナル盤の定義にも諸説あり
収集家たちを悩ませています。

ビートルズのオリジナル盤というと
大概はイギリスで発売された
12枚のアルバムを指しますが、
50年前というと家庭用のステレオが
ようやく出始めた頃ですから、
同じアルバムでも
ステレオ盤とモノ盤が存在します。
5GK9UubDO1.jpg
イギリス盤でいうと「イエローサブマリン」まで
モノ盤が作られていました。
逆に言うとモノ盤が作られなかったのは
「アビーロード」と
「レットイットビー」の2作品だけです。
(「イエローサブマリン」のモノ盤は
 ステレオ録音が一般化し、
 プレスされた数が少ないため
 現在高値で売り買いされています。)

今の感覚で言えば躊躇なく
ステレオ盤に手が伸びそうですが、
コレクターの間では
モノ盤も根強い人気があります。

当時、音楽はモノラル放送のラジオで
楽しむの事が一般的でしたから
作り手もラジオで聞こえがいい
サウンド作りに精力を注いだのです。
5MlgQDHazO.jpg
ビートルズ5番目のメンバーとも言われる
プロデューサーのジョージ・マーティンも
「サージェントペパーズロンリーハーツクラブバンド」までは
モノラルで再生されることを意識して
アルバム作りをしていたと言われます。

さて、コレクターとしては
イギリス盤オリジナルアルバム12枚を
手に入れるのが最低の条件でしょうか。
しかし一旦この世界に足を踏み入れたら
ここでとどまるはずもありません。
ある人はアメリカ盤に向かうでしょうし、
宣伝用の帯がついた日本盤は
世界中で人気があります。
音質がいいと言われるドイツ盤や
イギリスでプレスされた
英連邦各国向けの輸出盤も
コレクターの収集欲をかきたてます。
さらにシングル盤やEP盤も含めると
お金がいくらあっても足りません。
Dq4TyhE5PZ.jpg
いまでこそアルバムは
ひとつの芸術作品として
ミュージシャンの意向が強く反映されますが、
昔は違ったのですね。
圧倒的にレコード会社の力が強かった。
ビートルズのアメリカ盤をみるとよく判ります。
helDytpqFk.jpg
初期の作品についてアメリカでは
イギリス盤より数曲減らした形の
独自編集盤が発売されました。
そして、カットされた曲を集めて
新たなアルバムを作るという
水増しが堂々と行われていました。
例えば、
イギリス盤の12曲入りアルバムが
3枚あるとすると
アメリカではここから3曲ずつ抜いて
9曲入りアルバム4枚を
でっち上げてしまうのです。
アルバム一枚分儲けが増えるわけです。
メンバーのアルバムに対する思いなど全く無視。
ZT98rQSZpH.jpg
アメリカとイギリスで曲もジャケットも
全く同じ形でアルバムが発売されたのは
「サージェント・・・」からです。
(ただしLPのB面最後に収録された
意味不明なおしゃべりノイズは
アメリカ盤ではカットされています。)
そういう意味でも「サージェント・・・」は
ミュージシャンの思いが形となった
画期的な作品だったのですね。
BTyhAqgYkp.jpg
長いことビートルズのみならず
ロックアルバムの最高傑作と言われ続けた
「サージェント・・・」ですが、
最近の人気投票では分が悪いようです。
「リボルバー」や「ホワイトアルバム」に
抜かれてしまったりして・・・

余談ですが、
最近はビーチボーイズの
「ペットサウンド」が
やたら見直されていて
日本の評論家たちは
ベストアルバムにあげていたりする。
名盤である事は認めますが
ナンバーワンというのはどうもね。

私も個人的な好みで言えば
「アビーロード」をビートルズの
ベストに挙げたいのですが、
社会に与えた様々な影響力を考えると
やはり「サージェント・・・」が
最高傑作なのかなという気がします。
GDf4Y1dCn9.jpg
架空のバンドのショウという
アルバムのコンセプトもすごいし、
アルバムを締めくくる
「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」は
私にとってのビートルズのベスト曲だし、
ジャケットに初めて歌詞を刷り込んだり
厚紙のおまけがついていたり
とにかく4人の才気が
ぎゅうぎゅうに詰まっている感じです。
中でもサイケ内袋すごいですよね。
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私が本格的にビートルズにハマったのは
中学2年の時、
すでにビートルズは存在しませんでした。
発売されたばかりの
赤盤・青盤と呼ばれるベストアルバムを
それこそ擦り切れるほど聞きました。
日本では赤盤が、アメリカでは青盤の方が
売れているそうです。
私は青盤派です。
さらに言うと「レットイットビー」は
米英であまり評価が高くないのに対し
日本での人気は抜群です。
アルバムごとに国民性が現れるのですね。
4lLnMyloqv.jpg
私がロックに浸っていた70年代は
それこそロック史に残る名盤が
毎月リリースされるような状況でした。
そんな中、一時期はビートルズに
物足りなさを感じ遠ざかったこともあります。
ビートルズに対する「反抗期」
みたいなものがあるんですよね。
いつまでもビートルズ聞いているのって
恥ずかしいみたいな。
でも「反抗期」が終わるとまたのめりこむ。
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私も50歳を過ぎて友人たちと改めて
ビートルズ談議に花を咲かせています。
これはノスタルジーとは違うのですね。
凡庸な言い方かもしれないけど
聴くたびに新しい発見があるのです。
例えば
「リンゴのドラムって唯一無ニだよね。
 この良さが判らなかった自分が情けない。」
みたいな・・・

こういうところがすごいのでしょうね。
ビートルズって・・・。



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  • Gaku Nishiyamaさん
  • 2012/08/27 00:44
確かに今のご時世、ビートルズやストーンズのように長く語り継がれるアーティストがいるのかというと思い浮かばないです。誰もが知っててっていうのが難しいキーワードなんですかね。
興行的にはマドンナとかU2あたりなんでしょうけど違います。その頃と比較するとアーティストの数も増えてるから比較は難しいですけどね。
日下部さんは今年のフジロックはいらしたのですか?