プロフィール

プロフィール画像
日下部正樹
1985年 TBS入社。
政治部、香港支局長、北京支局長、外信部デスクなどを務め、2010年9月までは、ソウル支局長。

カレンダー

<<   2018年7月   >>
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        

最近の記事

カテゴリ

月別アーカイブ

<<   2018年   >>

このブログで使用したタグ

ブックマーク


プログレ

何回かこのブログで書きましたが、
私はいまもレコードを聴いています。
最近の掘り出し物のひとつ。
「プログレ」の隠れた名盤。
非常にいい状態で手に入れることが出来ました。
wweKljSi_G.jpg
ロック音楽の中には「プログレ」と呼ばれる分野があります。
私もかなり聞くほうですが、
なんだかこの年になると
「プログレ好きなんだよね。」と言うのが
恥ずかしいというか憚られるのですね。

数あるロックの分野の中でも「ヘビメタ」と並んで
関心のない人々からは色眼鏡で見られる分野だと思います。

全く個人的な感想を言わせていただくと
プログレっていつまでも「ひとりよがり」で
「垢抜けない」のですね。
円熟とか滋味とかから一番遠いところにある。
ロックに円熟とか求めるほうが
おかしいと言う声もありますが・・・
_IdLQbbHNs.jpg
例えば50過ぎたおじさんが
「ロックだったら何を聴くの?」と聞かれて、
「オールマンとかリトルフィートかな。」
「ストーンズ一筋ですよ。」
「古くはベルベットアンダーグランド、
 新しいとこではレディオヘッド。」
と答えれば、
聞いた方はホウホウと頷くはずです。
でも「そりゃELPですよ」とか
「リックウェイクマン最高です。」
なんて答えたら、
聞いた方は引いてしまうような気がする・・・。
ましてやイタリアのプログレバンド名前が
挙がったりしたら
聞き手は即座に話題を変えるでしょう。
LOBoAbthZ0.jpg
プログレファンを敵に回しつつあることを感じつつ、
全くの独断と偏見から
プログレとは何ぞやを考えて見ます。

・曲が長い。
・クラシックの素養がある人が多い。
・演奏テクニックをひけらかす。
・黒人音楽からの影響が少ない。
・キーボード無しでは成り立たない。
・どうかと思うファッションセンス。
・メンバー間の仲が悪い。
・麻薬漬けになる人が少ない。ような気がする・・・

といくら書いてもプログレが何かは見えてきませんね。
例外はいくらでもありますからね。
麻薬は違うかな。
シド・バレットとかホークウインドとか、
でもあれはプログレというかサイケだから・・・・

いずれにせよプログレは1960年代後半に出現し、
様々な音楽ジャンルとの融合だなどと
実験的な音作りに試行錯誤を繰り返し、
曲の長さと機材の量とアルバム制作費は膨らみ続けたのです。
そして肥大化したプログレはまるで巨大化した恐竜たちが、
哺乳類の小動物にとって変わられたように
1970年代後半に起きたパンクムーブメント、
続くニューウェーブの波にのまれ壊滅状態となったのでした。
nZWSyswLXL.jpg
プログレの代表的なバンドと言うと
・ピンクフロイド
・ELP
・イエス
・キングクリムゾン
・ジェネシスが5大バンドと言われます。

そして50過ぎて聞いているのが
恥ずかく感じる順で言うと・・・・
(どうしてファンの感情を逆なでるようなことするのか
 自分でもよくわかりません。)
M1AicEvOD_.jpg
1)ELP
2)イエスこのふたつが飛びぬけていて
3)キングクリムゾン
4)ジェネシス
5)ピンクフロイドの順でしょうか。
こうして並べてみると
演奏テクニックをひけらかす
度合いが強いバンドの順だなあ・・・。

話は少し外れますが、
プログレに欠かせない楽器というとメロトロンです。
1960年代に開発されたこの楽器。
日本のプログレファンは、
実はメロトロンファンではないか
と思うほどこの楽器が好きです。
Lu9kSuCDsJ.jpg
どんな楽器かと言うと
見た目はキーボードがついているし
オルガンにも見えますが、
中にはバイオリンとか
フルートとかの音色が録音された磁気テープが
鍵盤の数だけあって、
鍵盤を押すとテープの音が再生されます。

メロトロンは独自の音色を持った楽器というより
複雑な構造を持ったテープ再生機なのです。
60年代にはイギリスの演奏家の組合が
仕事を奪われると訴え問題になったそうです。
4oyqDMC1ZY.jpg
ただ、再生音の立ち上がりの遅さや
テープの回転むらなどもあって、
原音を忠実に再現しているとは言い難いのですが、
逆にそこがメロトロンらしさでもあるのです。
メロトロンはビートルズも
「ストロベリー・フィールズ・フォーエバー」などで
印象的な使い方をしていますが、
何といってもシンフォニックな音を好む
プログレバンドに浸透していったのですね。
特にプログレとメロトロンの関係を決定付けたのが、
キングクリムゾンのデビューアルバム
「クリムゾンキングの宮殿」です。
9xIW4jbEI2.jpg
メロトロン独自の音色は無いと書きましたが、
プログレファンがメロトロンと聞いたときに
思い浮かべる音色はこのアルバムからあふれ出す
バイオリンの音色を重ね合わせた分厚いサウンドです。

ちなみにメロトロンの分厚いサウンドが流れ出すさまを
日本のファンたちは「洪水」と表現していて、
「大洪水」状態のアルバムに狂喜するのです。
それほど日本のファンはこの楽器が好きなのですね。
私も例外ではありませんが・・・
nWr4KA_s6u.jpg
プログレッシブ=前衛的と言いながら
いまやプログレには
どこなくレトロな取り残された感があります。
本当の意味でプログレッシブなバンドといったら
今ではレディオヘッドがあげられるでしょうが、
彼らのことをプログレとは呼びません。
Lv10jMUAui.jpg
私の愛したプログレは70年代で死滅しました。
80年代に入ってからも
プログレを称するバンドはいくつがありますが、
私が聞いた限りで言うと
先駆者たちの威光を借りた
アナクロなしろものばかりでした。
特に和製プログレ称するバンドの感性とは
全く折り合えませんでした。
AjF5OkDeea.jpg
先日、大学時代の仲間と飲む機会があり、
「この年でプログレ聞いているのって
ちょっと恥ずかしいよね。」と持ちかけると
意外にも「なんで?」と言う反応でした。
私自身「恥ずかしい。恥ずかしい。」などと言いながら、
部屋でひとり「プログレ」に浸ると言う
倒錯した境地に入り込んでしまったのかもしれません。
ちょっと大袈裟ですかね。

なんだかひとりで盛り上がって、
とりとめもない文章になってしまいました。

プログレについては機会があればまた触れたいと思います。



この記事へのコメント
印は入力必須項目です。
名前
コメント
画像認証 :

表示されている数字を半角で入力してください。
 
  • peace9さん
  • 2013/05/11 20:29
今日の報道、ありがとうございました!表現の自由、本当に大切です!自民党草案の危険性、しみじみ思いました。都合の悪い事も、感謝して受け止める姿勢が政治家にも大切だと思います。いろいろな考え方を聞いて、謙虚に受け止め、そして世界中の人たちの幸せのために、尽力する。その精神が今の日本国憲法の中心だと思います。
戦争を体験されたお父様のことば心に響きました。
戦争で傷ついた人たちの希望だったと思います。
ありがとうございました!
  • mackeeeさん
  • 2013/05/11 12:01
5月11日の「報道特集」横浜事件と憲法21条、楽しみにしています。バックの音楽はプログレでしょうか?(笑)
「ピンクフロイドトリビュートライブ」というイベントがあります。ご存じですか。よろしければどうぞ! (高校の後輩が関わったりしています。)

http://pinkfloydtrips.com/
  • pussさん
  • 2013/04/30 16:57
プログレを聴く事が恥ずかしいとは全く思いません。私は日下部さんより世代が少し下ですが、四半世紀以上世間で言う所のヘビメタ(という名前自体メタラーは承認してませんが)を聴き続けていて、恥ずかしいと思った事は一度もありませんよ。因みに私は女性です。その上漁盤家なので相当な珍種です。中古盤屋や中古盤フェアでは9割以上のお客様が男性の中で気にせず漁盤しています。漁盤歴も四半世紀以上です。1人で他県へ遠征もします。

周囲に日頃から趣味を語れる仲間が何人も居れば羞恥心なんて吹っ飛びます。悪い事をしている訳じゃないんですから、堂々とプログレファンをお続けになって下さい!

バブル時代に、あるプログレバンドのレコードに20数万円払った人を知っています(笑)。メタラーよりプログレファンの方が明らかにお金持ちが多いです。オーディオ環境にお金かけるのも明らかにプログレファンの優勢でしょう。