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日下部正樹
1985年 TBS入社。
政治部、香港支局長、北京支局長、外信部デスクなどを務め、2010年9月までは、ソウル支局長。

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30㎝×30㎝ 英国編

去年4月、ストーム・ソーガソンという
英国人デザイナーが亡くなりました。
彼の訃報に注目したのはデザイン業界の人より
ロック関係者の方が多かったのではないでしょうか。
彼はいくつも傑作アルバムカバーを作ってきた
アート集団「ヒプノシス」の中心メンバーでした。
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ヒプノシスの存在を強烈に印象付けたアルバムが
ピンクフロイドの「原子心母」です。
ただの牛の写真。
グループ名もアルバムタイトルもありません。
でも強烈な存在感です。
ピンクフロイドといえば
ヒプノシスと言う位
その後も「狂気」「炎」など
傑作ジャケットを生み出してゆきます。
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ピンクフロイド以外にも
彼らが手がけた作品は
ツェッペリンやポールマッカートニー
ジェネシスそして松任谷由実まで
実に幅広いのですね。
DN3_ZyHgWZ.jpg
ヒプノシスは複数のデザイナーからなる
集団なので全く作風が違う作品も見受けられます。
しかし作品に一貫しているのは
極めて英国的な諧謔性です。
モンティーパイソンに通ずるものを感じます。

ロックファンの間で人気において
ヒプノシスと双璧をなすのが
ロジャー・ディーンという
英国出身のデザイナーです。
MPTFEmQMAX.jpg
上の写真は
ロジャー・ディーンの作品のひとつ。
曲は1回か2回聞いただけ、
私にとって完全な「ジャケ買い」アルバムです。

ヒプノシスがピンクフロイドなら
ロジャー・ディーンはイエスです。
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15SkQsyRd6.jpg
エアブラシを使った幻想的な作風で
私もかつてはイエスソングスのカバーアートに
大いに魅せられたのですが
今見るとあまり惹かれないのはなぜでしょう?

逆にそれなりに年を取ってから
いいなと思うようになったのが
写真家・キーフの作品です。
00MU6UsSWu.jpg
キーフの特徴は強烈なアングラ臭ですね。
寺山修二の映画みたいな世界ですよね。
だからではないでしょうが、
彼の作品はマイナーなグループのものが多く、
今ではレアものとして入手が困難だったり、
異常に高値だったりするのです。
nDPEethiaZ.jpg
これはキーフの代表作。
アルバムの内容もジャケットもいいですが
オリジナル盤のお値段もなかなかです。

この時代でいうともう一人紹介したいのが
ポール・ホワイトヘッドです。
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ジェネシスやヴァン・ダー・グラーフ・ジェネレイターの
カバーで知られていますが
詳しく触れるスペースがなくなってきました。

70年台中盤になるとロックは
音楽面でも産業面でも
巨大化・複雑化してゆきます。
そんな音楽界に
殴り込みをかけたのがパンクでした。
P7wpUfEzhr.jpg
曲もメッセージもシンプル。
一種の先祖返りなのですが
当時、ミュージシャンの自己満足としか
思えないような冗長な曲に
辟易していたファンには新鮮な衝撃でした。
ジャケットもアート風なところが無くて潔い。

パンクからニューウェーブと進む中で
ジャケットデザインの世界でも
意欲的な新星が次々と現れます。
FKjV88MevC.jpg
私のお気に入りはピーター・サヴィル。
写真はジョイ・ディヴィジョンの二作品。
サヴィルはデザインもだけど
カバーの材質にもこだわっていて、
同じアルバムでも若干紙の質や
凹凸加工に差があったりして
コレクター泣かせでもあります。

こうやって見てくると
新たなものを求め実験を繰り返した60年台後半。
成熟期を迎え、一部でマンネリ化した70年代前半。
原点に返り、いわば先祖返りした70年代後半。
新しい波に乗って再び成長を始めた80年代前半。
ロックの変化に呼応するように
アルバムカバーも変化を遂げていたのですね。

最後に私にとって
ロックアルバムカバーといえば、これ!
6PmSpSWwN3.jpg
友人に薦められこのアルバムを手にしました。
それまでビートルズとか
サイモン&ガーファンクル位しか
聞いていなかった私は
音楽だけでなくジャケットにも
完全に打ちのめされたのです。

中学二年の春でした。



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  • 稲田 光子さん
  • 2014/03/06 21:37
日下部さんは日本のプログレバンド"Yuka & Chronoship”をご存知ですか?世界でも稀な女性プログレ・アーティスト船越由佳を中心に、日本を代表する3人のスタジオ・ミュージシャンである田口俊、宮澤崇、田中一光によって2009年に結成されたバンドです。海外のフェスへの出演に加え、国内では3/29にCLUB CITTA’にて開催『ジャパニーズ・プログレッシヴ・ロック・フェス2014』に出演し、4/6には下北沢Club251でワンマンライブを行います。下記サイトをぜひご覧ください。*アルバムのバンド&タイトルロゴはロジャー・ディーンが手がけています。セカンドアルバムトレーラー "DINO ROCKET OXYGEN" http://www.youtube.com/watch?v=AgU2b1f7HqU
ホームページ http://omp-company.com/chronoship/