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フェイスブックは、いよいよ「世界征服」に乗り出したのか?? ―山脇伸介

 9月23日未明、サンフランシスコでフェイスブックのデベロッパー(開発者)向けのカンファレンス「f8」が開かれた。ほぼ1年に1度開かれてはいるが、フェイスブックが発表したいことがあれば開くという、気まぐれというかわがままなイベントである。とはいえ、今回も400ドルのチケットは瞬く間に売り切れたという。

 私は、フェイスブック・ライブというストリーミング中継でその模様を見ていた。いきなり、NBCテレビ「サタデーナイトライブ」のコメディアン、アンディ・サンバーグがマーク・ザッカーバーグに扮して
「7月に7億5000万人を突破したって言ったけど、2か月で8億人に行っちゃったよ!」と高らかに宣言。参加者の度肝を抜いた。

 そして、マーク・ザッカーバーグが登場。
1月に「サタデーナイトライブ」で映画「ソーシャルネットワーク」主演のジェシー・アイゼンバーグと共演したことをちゃかされたりして(ちなみに、ジェシーには直前までマークとの共演はナイショだったらしく、汗だくのジェシーとマークの漫才は実に面白かった。ユーチューブで是非!)、そのキーノート・スピーチは始まった。

 マークは、どんどん人前でしゃべることに慣れてきたなあと思う。「f8」に参加したサイバーエージェント・アメリカの須田伸さんもフェイスブックに書き込んでいたが、今やスティーブ・ジョブズの後を次ぐプレゼン王は、マーク・ザッカーバーグっきゃいないだろう。

 今回の発表のメインはざっと2つ。

一つは、個人アカウントの「プロフィール」が「タイムライン」に変わることだ。これまで、「現在」を表してきた個人アカウント。私は、自分の本でも「学生紹介」とか「アドレス帳」「電話帳」に代わるものと説明してきた。それが、「タイムライン」に変わる。

「タイムライン」では、「生まれたときから、現在に至る」個人の記録が、時系列に並ぶようになる。10月から順次移行することになっているが、テストで変えてみた私の「タイムライン」を見ると、「現在」メインの2次元的だった個人アカウントが、「過去」を加えより立体的に「個人」そのものを把握できるようになった印象だ。「わたしの履歴書」とでもいえば、いいのだろうか?

これで、フェイスブックはますます私の「個人アルバム」的な要素を高めたことになる。21世紀はビッグブラザーに個人が自ら、嬉々としてあらゆる個人情報を突っ込んでいく時代になるのだろうか!?ジョージ・オーウェルの「1984」から考えると、実に感慨深い。
逆に手の込んだ「でっちあげ」アカウントを使ったサギ事件も増えるのだろうなあ、と思いつつ。

もう一つは、メディア企業との提携を進める「オープングラフ構想」である。
例えば、「ティッカー」(日本では「リアルタイムフィード」という名前になるらしいが)。個人アカウントの右側に、まるでツイッターのように「友達」の現在の活動が表示される。

例えば、「友達」がなにか音楽を聴いているという情報が流れてくると、その上にカーソルするだけで、スポッティファイなどの音楽配信サービスから、同じ曲が流れてくるという仕組み。
「友達」が「動画」を見ていれば、ネットフリックスやフールーといった動画配信サービスから、同じ動画が流れる。
「友達」が「ニュース」に「いいね!」を押していれば、ワシントンポストやUSAトゥデーやヤフーなどの、その元情報が立ち上がる。

 去年11月にマークは「今後、5年以内にほとんどの産業はソーシャル化される」と予言したが、1年も経たないうちに具体化したのである。

 いよいよフェイスブックは、インターネット世界を征する段階に入ったといえるのだろうか?メディア企業でさえ、フェイスブックという舞台(プラットフォーム)を与えられなければ、踊ることさえできなくなるようになってしまうのかも知れない・・・

 フェイスブック・ライブで世界中の視聴者10万人とボーダーレスでマークのプレゼンを聞きながら、薄ら寒くそんなことを感じていた秋の夜だった。
 
PS)そして、10月10日に東京で「f8 Tokyo 2011」の開催が決まった。
申し込みは http://www.facebook.com/f8tokyo?sk=app_263038670397276 まで


山脇伸介(やまわきしんすけ)
1991年TBS入社。
朝昼の生情報番組やニュース番組のプロデューサーを経て、
2007年8月から1年間、ニューヨーク大学院(NYU)で「テレビとインターネットのこれから」について学ぶ。
帰国後、他局に先駆けてTwitterやFacebookの導入に尽力。
著書「Facebook 世界を征するソーシャルプラットフォーム」(ソフトバンク新書)



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