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伝える、つながる、会いにいく。それは…いいことだろう?② ― 河尻亨一

●おら、こんなムラいやだ ((((;゚Д゚))))

 そう言えば内田樹氏が最近のブログに、「今ネット上に氾濫している言葉のマジョリティは見知らぬ他人の心身の耗弱をめざすために発信される“呪い”の言葉である」と書いていたが、どうなんだろう? それはさっきのブーイングみたいなものをさすのか? 僕の周りではそんな呪いの言葉はあまり見かけないのだが(探さない限り)。

 ネットワーキングの世界はいい意味でも悪い意味でも「類は友を呼ぶ」。呪いの言葉は呪いの言葉を吐く者に返ってきやすい。“つながり”とはそういうものだ。

 逆に、この世界をポジティブな場にしようと頑張っている人もたくさんいる。もしかしたら内田氏は、ネットを新聞やテレビ同様に“メディア”とのみ捉えて勝手に絶望しているのかもしれない。そして、絶望の受け皿になってしまっているのでは? そのスタンスでは、世界の半分しか把握しえないであろう。なので、この記事に関しては半分共感し、半分違和感を持った。
 
内田樹氏のブログ:http://blog.tatsuru.com/2011/12/25_0849.php

 今年は東日本大震災関連の情報に触れることが本当に多かった。あやぶろメンバーによる東北レポートも気持ちが入っていてビシビシきた(僕は申し訳ないことに、初日、仙台で離脱)。

 原発検証系の記事もたくさん読んだのだが、年末に出た同志社大学(ケンブリッジ大学クレアホール客員フェロー)の山口栄一教授による原稿「メルトダウンを防げなかった本当の理由」が、自分にとっては一番響くものがあった。

山口栄一氏の記事:http://techon.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20111215/202630/

 山口氏は様々なデータをもとに、福島原発の事故は「技術の問題」ではなく「技術経営の問題」だと説明する(つまり原発事故は防ぎようがあった)。そして、次のように結論づける。少し長くなるが、引用させていただこう。
 
 「この原発事故が日本の喉元につきつけたもの。それは、『ブレークスルーしない限り、もはや日本の産業システムは世界に通用しない』という警告ではなかっただろうか。電力産業に限ったことではない。農業にしてもバイオ産業にしても、分野ごとに閉鎖的な村をつくって情報を統制し、規制を固定化して上下関係のネットワークを築きあげる。その上下関係のネットワークが人々を窒息させる。イノベーションを求め、村を越境して分野を越えた水平関係のネットワークをつくろうとする者は、もう村に戻れない。それが日本の病だ。」

 その上で、山口氏は以下のように提案している。

 「世界はもう、『大企業とその系列』に取って代わって『イノベーターたちによる水平関係のネットワーク統合体』が、産業と雇用の担い手になってしまった。だから、私たちが今なさねばならないことは、村を越えた『回遊』を人々に促すことである」

●ソーシャルパーソンたちがデザインする新しいパブリック


 テレビは“回遊”を促すメディアとなるべきではないか。「村」を「ハブ」として世界へ拓く方向に。志村さん→鈴木さんポストへと引き継がれた「シンガポール」は、その点で示唆するものがある気がする。“遊民”としては、そこに興味がある。“テレビマン”も含むソーシャルパーソンのユニオンが必要かもしれないと思う(“あやぶろ”もたぶんにそういったネットワーキングだろう。FB化も果たした)。

 しかし、大ごとを言っているわけではなく、その作業は“君”に会いに行くことから始まるだろう。パブリックはそこから再構築されうる。ソサイエティではなくコミュニティからそれを問う視座がもっといる。来年もそのような一年でありたい。それでは、みなさまよいお年を。


近況報告

※11月、同志社大学の学園祭で玉置泰紀氏(関西ウォーカー編集長)、津田大介氏(ジャーナリスト/メディアアクティビスト)、江口晋太郎氏(84ism)らとお話した際、本稿のテーマとも重なるディスカッションになりました。ご興味ある方は以下のUstream映像をご覧ください(最初から1時間程度)。

 http://www.ustream.tv/recorded/18773364

※12月、学生団体主催のイベント「My Japan Conference」で「日本へのビジターを今後3000万人に増やす」という課題に対する、約10名のスピーカーによる公開プレゼンテーションが行われた(一人10分程度)。著者も「クリエイション×テクノロジー×ビジネス」のアングルからお話ししました。

 http://www.youtube.com/watch?v=6xe9K-atC1Y

※ダイヤモンドオンラインで新連載「河尻亨一のマーケティング時評」を開始しました。今回はここでも触れた初音ミクCMはじめ、Googleのマーケティングと時代の動向に関して分析しています。

 http://diamond.jp/articles/-/15461




★新プロフィール
河尻亨一(元「広告批評」編集長/銀河ライター主宰/東北芸工大客員教授/HAKUHODO DESIGN)

1974年生まれ、大阪市出身。早稲田大学政治経済学部卒業。雑誌「広告批評」在籍中には、広告を中心にファッションや映画、写真、漫画、ウェブ、デザイン、エコなど多様なカルチャー領域とメディア、社会事象を横断する様々な特集企画を手がけ、約700人に及ぶ世界のクリエイター、タレントにインタビューする。現在は雑誌・書籍・ウェブサイトの編集執筆から、企業の戦略立案およびコンテンツの企画・制作まで、「編集」「ジャーナリズム」「広告」の垣根を超えた活動を行う。



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