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後藤謙次

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日記

2010.02.26 00:27

番組コーナー

 自民党の国会ボイコットも何の政治的な効果もなく終わり、25日の衆院本会議に出席して国会が正常化しました。なぜ自民党はこうもダメになったのか、30年近く自民党を見続けてきましたが、結局は人材を育ててこず、権力の座に胡坐をかいていたことのツケが一気に回ってきたようにしか思えません。

谷垣禎一総裁ら執行部が全く決断しないこと、そして野党が何をすべきかを全く理解していないこと。それがすべてではないでしょうか。ある幹部が「国会ボイコット戦術は愚の骨頂」と谷垣総裁に進言した際のエピソードです。谷垣氏は「それなら幹事長を呼んで相談しましょう」と答えたそうです。なぜそこで即断即決しないのでしょうか。これではリーダーシップがないと批判されても仕方がありません。組織のトップは自分の責任で決断する。それで失敗したら責任を取る。原理原則は極めて単純なのです。それがない限り何年やっても谷垣総裁に求心力が生まれるはずはありません。

このことは自民党だけではありません。民主党も同じです。あれだけ権勢を誇った小沢一郎幹事長に陰りが見えるのは、最後の責任をあいまいにしているからにほかなりません。山岡賢次国対委員長が、自民党の国会戦術を「駄々っ子のようだ」と評していました。確かに自民党の戦術はお粗末限りないものがあります。しかし、だからと言って小沢氏らの証人喚問に関して「ゼロ回答」が許されるわけではありません。民主党は説明責任を果たしていないという国民世論の批判をかわすことはできないはずです。

「ダメ野党」と「頑迷与党」。これでは救われないのは国民とその生活です。トヨタの大量リコール問題、普天間問題など政府の外交力の低下は目を覆うばかりです。与野党ともに虚心坦懐に胸に手を当てて考えてもらいたいと思います。(了)

 

2010.02.18 23:34

番組コーナー

 藤田まことさんが亡くなった。私たち団塊の世代にとって藤田さんは「てなもんや三度笠」の「あんかけの時次郎」として懐かしい思い出とともにありました。東京オリンピックが始まる前、テレビが身近なものになり始めたころとそれが重なりました。

そんな藤田まことさんが再び身近に感じるようになったのは政治部記者になってからです。政治家に藤田さんが演じる必殺シリーズの中村主水(もんど)のファンが本当に多かったのです。中でも大ファンの1人が民主党の渡部恒三・元衆院副議長です。まだ入閣前の旧田中派の中堅だった渡部氏は今でこそ「黄門様」で人気者になっていますが、私たち旧田中派担当記者にとっては渡部氏と言えば必殺シリーズです。

渡部氏はおそらく毎週欠かさず見ていたと思います。九段にあった衆議院議員宿舎へ渡部氏の取材にしばしば行きましたが、必殺シリーズ放送中は一切質問してはならないという暗黙のルールが存在しました。そんなルールを知らなかった私はついはやる気持ちを抑えきれずに「明日の国会は?」などと質問を発してしまいました。あの「おしゃべり恒三」と呼ばれた渡部氏が、黙ったまま。こちらの居心地の悪いことと言ったらありませんでした。そしてCMの時間になると、いきなり渡部氏が「君はどこの社だ。まだルールを分かってねえな」と口を開いたのです。

以来、しばしば渡部氏の部屋で一緒に必殺シリーズを見ることになりました。藤田さんは駆け出しの政治部記者だった私にとっても特別の存在でした。藤田さんの訃報に接して、また時代のページがめくられた思いです。

その渡部氏は民主党の中で小沢一郎幹事長に批判的な政治家の代表格です。最近は小沢氏に対する辛口のコメントも影を潜めているように思えてなりません。何が何でも小沢氏を批判すべきと言っているのではありません。「悪いものは悪い」とはっきりとものを言う「渡部主水」の登場が今の政治には必要なのです。(了)

2010.02.15 23:19

番組コーナー

 「信なくば立たず」。三木武夫、小泉純一郎の両元首相がよく口にした「論語」の一説です。正しくは「民、信なくんば立たず」ということのようですが、政治は国民の「信」つまり「信用」が絶対不可欠の要件なのです。ところが、最近の政治はこの信用を失っていないでしょうか。

多くのマスコミの世論調査で「どの政党も支持しない」という無党派層が圧倒的に増えていることでも分かります。渡辺喜美氏が代表を務める「みんなの党」が調査によっては公明党を上回る支持を集めているのも、「民主もダメ、自民もノー」という国民の素直な感じを象徴しているように思えます。

 とりわけ責任重大なのが日本のトップリーダーである鳩山由紀夫首相ではないでしょうか。14日の首相発言も驚かされました。

  2011年度から満額支給するとしている子ども手当に関連してこう述べたのです。「将来に借金を残すことはしたくない。財源は極力無駄の削減で余裕ができた分だけでやる仕組みにしたい」

首相発言は場合によっては無駄撲滅で財源が確保できない場合は満額支給見送りもあり得ることを示唆したものと受け取られたのです。ところが一夜明けた15日になって首相は「(発言は)全然ぶれていない」と強弁、「国債を発行して子ども手当の財源にしたいと思わない。財源はあくまでも歳出削減でやっていく」と述べたのです。

すでに2010年度予算編成でも財源問題でブレまくった政府を国民が信用するでしょうか。16日からは所得税の確定申告が始まります。首相は5年間で9億円のいわゆるマザーズ・マネーの提供を受け、その後、修正申告した上で5億7500万円の贈与税を納めています。こんな途方もない額が行き来すること自体驚くばかりで、開いた口がふさがりません。そんな首相は確定申告が始まるに当たって記者団の質問にこう答えました。

「政治が信頼を増さなきゃならないと自らも戒めながら、国民の皆さんに税金をお支払いいただきたいと申し上げていきたい」

税金をどう徴収するのを決めるのが民主主義です。どうしたら国民に納得して税金を納めてもらえるのか。その原点が失われつつあるのです。改めて強調しておきます。

「信なくば立たず」

                                   (了)